テキスタイル図案を作成する時はトップ寸法を意識する

テキスタイル【デザイン図案】を描画する時に、捺染型(フラットスクリーン)を作成する際の型口を意識せず描画して、トレーサーがデザイン,モチーフ柄の修正を行うことがあります。

トップ寸法の割り出し、型口と天地部分の出入りを意識したテキスタイル【デザイン図案】を描画するのと、しないのでは、自分がイメージしていたデザイン,モチーフ柄とは違う仕上がりになり、柄の流れ、雰囲気に大きく差が出てしまいます。

今回はテキスタイル【デザイン図案】を描画する時の3つのポイントをご紹介します。

 

ポイント(1) トップ寸法(TOP寸法)を割り出す

デザインを描く時に決められている、トップ寸法(TOP寸法)インチサイズを確認しましょう。

一般的に24インチや、32インチが多いかと思います。

決められたトップ寸法(TOP寸法)の中で、デザインの1リピートの大きさがどれ位か。
(全体、1/2、1/3、1/4….)
ステップ送り、並送り、天地ステップ送り、ボーダー柄、ジャンピング柄等。
送りの方法は様々です。

共通して言える事は、最初にトップ寸法(TOP寸法)の割り出しをする事が一番大切になります。

寸法を割り出さずにモチーフの配置をすると、左右上下に送った時に、割口部分のデザイン,モチーフ柄が大きすぎたり、もしくは柄が足りなくてデザイン修正する時間が大幅にかかります。

デザインを描く時に一番大事なのは、トップ寸法(TOP寸法)と天地の長さを決めて、初めてモチーフの配置を行う事です。

モチーフを描く時は、TOP寸法を必ず意識しましょう。

ポイント(2) モチーフの配置

トップ寸法(TOP寸法)と天地の長さが決定したら、実際にデザイン,モチーフ柄を描画していきます。

1リピートの範囲内でデザインを半分程描画したら、送り方向、天地方向にデザインを貼付ます。全体のバランス、雰囲気を確認しながら左右上下のデザイン,モチーフを書き足していきます。

送り方向で違うモチーフの重複部分が出ないように、貼付ながら描画していく事で修正する時間の短縮にもなります。

ポイント(3) 型口の出入り幅は最大5cm

TOP寸法方向に送った時の型口の出入り幅は最大5cmです。

デザインを描画していく際に、よく忘れがちになっている型口の出入りですが、地型がある場合一番気を付けなくてはならない部分と言えます。

型口の出入り部分の事を『割口』とも呼びます。

割口(わりくち)を意識せずに描画されたデザインは、送ってもデザイン,モチーフ柄が繋がりません。

小花や小紋など、小さなモチーフ柄の際は、柄筋、縦筋が出ない様に、モチーフの配置を調整します。

大花や、大きな柄は、モチーフ柄の食い込みや、枝、葉等を伸ばしたり、縮めたりして、柄の雰囲気を崩さないように仕上げます。

この時注意したいのが、近くでデザインを見るのではなく、少し離れた場所から全体のデザインを見て修正していく事を意識しましょう。
全体を見ると、柄筋、縦筋、モチーフ柄の雰囲気がつかみやすくなります。

型口、割口は有版捺染に限らず、インクジェット捺染でも必ず行います。

捺染型(フラットスクリーン)を製造している第一製型では、入稿されたテキスタイル【デザイン図案】をトレースする前に必ず、TOP寸法、送り方法、型口、割口を確認してから、デザイン,モチーフ柄の雰囲気を活かしたトレース、デザイン修正を行います。

 

自分のデザインが形になる

自分のデザインが生地になり、縫製加工された洋服、浴衣等を街中で見かけると嬉しくなります。

デザイン図案を作成するのは簡単に思えても実際に描画すると寸法や柄筋、型口等が繋がらず、悩むこともあるかもしれません。

そんなときは、デザイン修正を得意とするトレーサーが在中している製版会社等を活用するのもおすすめです。

テキスタイル【デザイン図案】を描いていく際に、型口や割口、柄筋、送り方等を意識した1リピートデザインを描ける様になるには、沢山描いて慣れていくのが一番の近道です。

3つのポイントを意識しながらオリジナル性の高いテキスタイル【デザイン図案】を作成してくださいね。

 

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